当社の前身は、映像の制作会社でした。
当時はまだ本物のヘリで空撮
中日本赤外線空撮株式会社の前身は、G Factory というい映像制作を行う会社でした。(現在もG Factoryはあります)
企業のビデオプレゼンテーション、TVCM を手がける中、2012 年くらいから、海外からマルチコプター(現在はDrone と呼ばれます)
による空撮の情報が入ってきました。
2013年当時のマルチコプター
そんな中、G Factoryでも2013年からマルチコプターに関わる事となり、2014年から映像制作にマルチコプターを使い始めました。
2014年当時のPhantom2(「ラジコンショップCHIRAYA」オリジナルのアナログFPV付き)
2014年9月、企業のビデオ制作の依頼で、北海道恵庭市のメガソーラーについて、撮影、編集をいたしました。
それがご縁で、別の方から岐阜県にあるメガソーラーについて、空撮で点検できないか?とご相談を受けたことに、すべてが始まります。
赤外線カメラなら分かる
映像の制作会社に、マルチコプターを用いたメガソーラーの点検の相談が来るなら、空からの調査、点検などの需要はあると考え、会社設立を視野に、情報の収集などを始めました。
通常のビデオでの空撮では、ソーラーパネルの故障箇所などの問題は発見できません。しかし、赤外線カメラであれば故障を発見できます。
2015年は、空撮用の赤外線カメラが、国内トップメーカーである「日本アビオニクス株式会社」で開発されました。
私もアビオニクス製の赤外線カメラを搭載した機体で、 2015 年 10 月に愛知県のメガソーラー発電所で実証実験を行いました。
しかし、当時の技術ではまだ運用が簡単とは言えず、まだまだ改善の余地があるものでした。
そこで、マルチコプターに搭載可能な赤外線カメラの開発に関わる情報を集めつつ、自社で最適な機体を作る事とし、
2015年12月8日、「中日本赤外線空撮株式会社」の設立をいたしました。
会社設立を機に、機体開発の相談や赤外線の専門家によるアドバイス、また実際にメガソーラーの点検・保守を行う会社などと連携を進めてきました。
そしてついに、当社オリジナル機体「GEMINI」が完成しました。
2016年9月、DJI 社製 Matrice100 に、赤外線カメラ Zenmuse XTR と、可視カメラ Zenmuse Z3(ズームカメラ)を、 同時に 2 台搭載可能な「GEMINI」という機体を完成させました。(ラジコンショップCHIRAYA制作)
- 当社開発機体 「GEMINI」
- 赤外線カメラ : XTR
- DJI 社製 Zenmuse ジンバルマウントを 2 個搭載
- 可視カメラ :Z3
赤外線カメラだけでは、異常に見える熱の原因が何によるものかは判断できません。
GEMINI開発における最大の問題は、可視カメラ、赤外線カメラの両方の映像を安定してモニタリングする、という事でした。
2つのカメラ画像がなければ、調査、検査、診断には使えません。
赤外線カメラ XTR
可視カメラ Z3
可視カメラ Z3(ズームでの確認・GEMINIでの撮影)
Z3 を ズームすると、パネル表面に草が生えて いるように見えました。- 現地調査(iPhone で撮影)
そこで実際にその場所に行くと、飛行高度よりズームで草だと思われたものが、草で間違いないと確認できました。 - このように、赤外線カメラのみの搭載であれば、異常と判断されるものが、可視カメラによって別の要因である事が特定されます。
- その後、GeminiのコンセプトをDJIが実現してくれたので、2018年4月よりMatrice210を導入。(CG制作:G Factory〕
- 赤外線カメラ Zenmuse XTR
- 可視カメラ ZenmuseX4S
(モニタリングシステムを含めて機体を「Electric Eyes:略称EE」と呼称しています。)
2017年1月 防衛大学での建物外壁調査の様子
会社設立以降、損害調査や、建物外壁調査、夜間の動物の調査などを行っています。
2017 1月、当社赤外線アドバイザー・K-PLUS 株式会社(代表・菊地 孝氏)の関係で、防衛大学でも建物外壁のデモ調査を行いました。
2018年7月に発生した「西日本豪雨」では、岡山県倉敷市真備町で調査を行いました。
また一級建築士の依頼により、マンション管理士の団体様へのドローンによる赤外線外壁診断のセミナー講師や、ドローンによる外壁調査を行いたいリフォーム会社へのコンサルティングなども行っています。(代表は赤外線建物診断技能師)
映像制作を行ってきたノウハウにより、調査報告に動画を添付、また上の写真のような3DCGの制作も可能なため、わかり安く価値の高いレポートが評価されています。